第29回模擬国連会議北陸大会

侵略の定義
Definition of Aggression

議題解説

「侵略の定義」をめぐる議論が本格化したのは、第一次世界大戦を経て、国際連盟が発足したころにまで遡る。連盟規約では戦争行為の原則禁止や規約に違反した国に対し、連盟加盟国が措置をとることが定められた。これに端を発し、侵略の規定化の動きが高まったものの、国際社会全体として侵略について成文化されるには至らなかった。
第二次世界大戦後、再び定義について検討されることになり、1953年には「侵略の定義問題に関する特別委員会」が設置され本格的な議論が始まる。しかし、ソ連の提案に対し、アメリカはそもそも侵略の定義の策定自体不要という、根本的な見解の対立からくる溝が埋まらず、1965年の第3回特別委員会を経ても、成果は得られなかった。
1967年、ソ連の要請もあり35カ国による第4回特別委員会が設置される。アルジェリアをはじめとする12カ国案、コロンビアなどの4カ国案、さらにこの2案を統合する13カ国案が提出され、これら3案が審議の対象となった。
1968年、第27回特別委員会会合が設置され、議論が再開した。そこでは、ソ連案、コロンビアの新13カ国案、及び西側6カ国案が草案として提出された。最終的に7年間にわたる審議の結果、1974年、特別委員会案が特別委員会参加国のコンセンサスで作成され、草案が第29回国連総会で採択された。
採択された決議には以下のような特徴がある。
・「侵略の定義」は国連憲章を前提とし、侵略行為の存在を決定する権限が主に安全保障理事会にある。
・この定義は主として安保理が侵略行為を判断する際のガイドラインとして作成された。
・他国の主権、領土保全、政治的独立に対する不当な武力行使が侵略とされることを明確にしている。
・武力の先制行使に関しては国際連合憲章に違反した先制行使が侵略の十分な証拠であり、侵略行為とされ得る典型的な行為を列挙している。侵略を正当化する事由はないことを確認し、侵略戦争は国際の平和に対する罪であり、侵略の結果としての領土の取得や特殊権益は合法的でないと規定している。

フロント

Director

井田慎一郎(金沢大学法学類2年・北陸支部旧メン)

Vice-Director 

苦田大起 (上智大学総合グローバル学部4年・四ツ谷研究会神メン)

Chair

日下剛志 (大阪大学法学部国際公共政策学科2年・神戸研究会旧メン)

Vice-Chair

國分理桜(立命館大学文学部4年・京都研究会神メン)

Secretary

葛原優佳 (上智大学理工学部情報理工学科2年・四ツ谷研究会旧メン)

Secretary

香月爽希(横浜市立大学国際商学部2年・日吉研究会旧メン)

会議細則

<議題>
侵略の定義
Definition of Aggression

<議場
侵略の定義特別委員会

<会議想定日時>
近日公開

<使用言語(公式/非公式/決議)>
日/日/日(英語併記)

常識の破壊と思考の再建

模擬国連の会議では、リサーチを積み重ねて会議準備をした状態で参加しても、戦略が役に立たなかったり、事前に想定していたことと違う方向に進み、上手く国益が達成できないということがある。皆さんも会議に参加していると、そのような経験をしたことがあるのではないだろうか?我々は、そのような状況に陥ってしまう原因の一つに「準備における理想(戦略や想定)と議場での現実の相違を認識できていない」ことがあると考えている。そのため、問題を克服して欲しいという思いをこめて、『常識の破壊と思考の再建』というコンセプトを掲げた。

1つ目に掲げているのは、「常識の破壊」だ。
模擬国連では会議までの準備期間、BGや史実議事録、その他の文献を元にリサーチを進める。会議準備の段階では、”史実”を軸に、議場や他国の理解を進めるだろう。また、その理解を前提に、国益や戦略を設定する。しかし、どんなに想定を積み重ねていても、会議当日各国大使が議場でお互いに対話すると、事前に考えた想定と完全に一致することはない。事前の想定に縛られて、戦略を実行しようと躍起になればなるほど、上手く対応できなくなる。そこで重要なのは、すでに策定していた想定=常識を覆し、一度破壊することである。
我々の会議では、会議当日「事前の”想定”と今の”現状”のGapを埋めるための認識の修正」を実行して欲しいと考えている。

2つ目に掲げているのは、「思考の再建」だ。
会議で現状と想定の認識を修正したあと、いかに議場で表出させる手段に適応させていくかが重要になる。例えば、目の前にいる大使が事前の他国理解とは異なった国益を追求していることを認識した場合、その大使に対してどのようなアプローチができるかを再度検討し、実行する必要があるだろう。
よって、我々の会議では「国益達成のための行動を再構築し続ける」ことを実行して欲しいと考えている。

コンセプトには、一年の終わりを迎える3月に、今までの自身の模擬国連観に向き合い、再度当たり前だと捉えてきた常識を破壊し、再構築して欲しいという思いもこめている。
壊れた破片を元通りに修復するだけでは、また変わらない自分が出来上がってしまう。そうではなく、壊れた・壊した後に、ピースを理解し新しい自分を作り上げて、過去の自分を超える挑戦をしてほしい。

✔️決議や議論に向き合うことができる

✔️国際法の基礎に触れることができる

✔️充実したサポート

✔️会議の冒頭から戦略練りまで活用出来るBG

✔️豊富な経験と実績の豪華フロント陣

こんにちは、会議監督を務めさせていただきます井田慎一郎と申します。
本会議のコンセプトは『常識の破壊と思考の再建』としました。凄そうだな、格好いいな、難しそうだな…。いろいろと思われたかもしれませんが、本会議を通じ自分自身を見つめ直し、アップデートする機会にしていただければ、そう考えています。

コンセプトと絡め、会議における「想定外」について、少しお話しします。想定外のことが起きるというのは怖いもので、入念に準備を重ね、なるべく起こらないように目指します。しかし、議論や交渉は人と人とのコミュニケーションである以上、完全にカバーするというのは難しいことです。全知全能の神が現れて「こうすればいいよ」と教えてくれることもありません。なんとか自分で考え、対処しなければならないのです。「想定外を減らす」という努力も必要ではありますが、さらに重要なのは「起こってしまった想定外をどのように認識し、自分なりにコミットしていくか」ではないでしょうか。そこをしっかりと考えることができれば、想定外に対するマイナスの印象をなくし、今まで以上に全力で会議に取り組むことができるでしょう。もちろん会議に対する疑問は、フロントによる解説やメンターなどで解消していくつもりですし、課題やその克服についても参加者ひとりひとりに向き合い、寄り添っていきたいと考えています。

また本議題は自決権や武力不行使原則など、模擬国連会議に頻出する概念や原則を多く扱います。これまで触れたものについて、しっかりと復習をし、理解を深められます。さらに、これら概念や原則は国際法の根幹であり、多くの会議で扱うため、より模擬国連のおもしろさに気づくきっかけとなるでしょう。そのうえで、戦争につながる国家の一大行動、「侵略」を考える。国際法も安全保障も扱える、おいしい議題なのです。

一緒に楽しい会議にしましょう。ご参加お待ちしております!

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